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ギガビットの伝送路での物理層特性評価
     

このページで紹介している内容
  1. 概要
  2. マーケット動向
  3. シグナルインテグリティを保つポイント
  4. ソリューション
  5. 関連製品
1.概要

ギガビット・クラスの信号を取り扱う上で、シグナルインテグリティ評価は極めて重要になります。

従来の数百メガ・クラスの信号と同じ評価では、製品の特性を正確に捉えることが困難になってきており、競争力のある製品開発のためには、より高確度かつ多角的な評価、テストが必要になってきているからです。

ここでは、どんな時に、どの計測器で、どう評価するべきかについてご紹介します。

2.マーケット動向

(1) 信号の高速化

近年の信号の高速化に伴い、その立ち上がり時間も数100psから数10psへと短くなってきています。例えば、PCI Expressは50ps、シリアルATAは133psです。こういったギガビット・クラスの信号を周波数軸で表すと、図のように、マイクロ波帯の高調波成分を含むことがわかります。

信号の高速化、短い立ち上がり時間

 

信号に高周波成分が増えると、下記のような問題が起こります。
  • 伝送経路に遅延が生じ、それによって信号波形が歪む
  • 伝送経路での損失が増える
  • 信号の反射が増える
  • 伝送経路での不要輻射が増える

こういった要因から、信号を正確に伝えることは困難となります。高速信号を通するためには、こういった要因をなるべくなくすこと、つまり、広帯域で、インピーダンスをコントロールして損失や反射を減らし、クロストークを抑えることが重要です。

高速信号の高周波成分

そのためには、従来のEyeパターン評価のみではなく、インピーダンス、周波数軸のSパラメータ評価等、より多角的な評価が必要となります。 実際、今後標準的になる、次世代シリアル伝送では、物理層の特性評価をおさえることが、必要となってきています。

例えば、2.5Gbps伝送を実現するPCI ExpressでのLSIのリターンロス測定、入出力インピーダンス測定、コネクタでの挿入損失、リターンロス測定、伝送路の伝送、反射、インピーダンス測定などが代表的です。

(2) 伝送経路の差動化

信号の高速化と供に、伝送経路(回路)の小型化、複雑化も進んでいます。小型化、高速化が進むと、隣接経路からのノイズ信号の影響を受けやすくなります。このため、伝送経路(回路)の差動化が進んでいます。

差動回路の特長として、外部ノイズの影響を受けにくい、低電圧で駆動できる、物理的なGNDがなくても動作する、といった点が挙げられます。次世代シリアル伝送の規格では、PCI-Express、S-ATA I/II、USB2.0など そのほとんどが差動伝送となっています。 差動回路は、Mode Conversion の影響によりデータレートが低下してしまう、設計が難しい等、開発する上では幾つかのハードルがあります。

(3) シミュレーションの需要

現在、信号の高速化に対し、開発サイクルはますます短くなってきている傾向にあります。このため、Cut&Tryで製品を作るのでは時間がかかりすぎてしまいます。また、Cut&Tryでは広帯域で高性能な製品を設計することは困難です。

そこで、事前にシミュレーションで検証を行うケースが増えてきています。こういった事前の検証を行う為に、伝送線路シミュレータなどのツールも提供されてきています。

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3.シグナルインテグリティを保つポイント

Signal Integrityを保つには、つまり良い製品を開発するには、信頼できる性能の測定器で、デバイスを高確度かつ多角的に評価、テストしなければいけません。また、精度の高いシミュレーションを行うことも必要です。

信号の高速化が進むにつれ、従来のように、Eyeパターン評価のみで製品が作れるという時代は終わりつつあります。数ギガビットの信号を評価する際には、Eyeパターン、インピーダンス評価はもちろん重要ですが、これらに加えて、Sパラメータで評価する必要性が出てきています。

なぜSパラメータなのか?

  • 伝送経路の共振を、周波数軸で、より明確に捉えることができる

  • ネットワークアナライザの周波数によっては、高分解能で評価可能(50GHzなら14.4ps)

  • ネットワークアナライザの多様な校正、補正機能(Gating、De-embedding、TRLなど)を使うことによって、冶具や、コネクタの影響を取り除き、伝送経路の真の特性を見ることができる

  • 高速になるほど、TDRのデータでは、モデリングが困難になる

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4.ソリューション

上記のように、Eyeパターン、インピーダンス評価、Sパラメータ評価を実現するには、下記の製品をシステムの要求するレベルに合わせて使い分けていただくことが重要です。製品ごとに、主に使用いただける用途、特徴を記載致します。

(1) TDRオシロスコープ、リアルタイムオシロ、パルス・ジェネレータ (86100C / 54754A、54855A、81134A)

評価項目
  • インピーダンス、Eyeパターン(パルス・ジェネレータが必要)

特長

  • 使いやすい
  • 測定スピードが速い
  • 実働状態の特性がわかる(リアルタイムオシロ)

リアルタイムオシロスコープ

TDR オシロスコープ


(2) TDRベースPLTS (86100C / 54754A)

評価項目

(不平衡&差動の)Sパラメータ、インピーダンス、Eyeパターン、RLCGパラメータ

特長

  • TDRの測定結果からSパラメータに変換し、表示することができる

  • パルス・ジェネレータなしでEyeパターンが表示できる(シミュレーション)

  • Gating、De-embeddingが可能

  • I-connect(ATEサービス様製品)と使用することでSパラメータへの変換が可能

TDRベースPLTS (86100C / 54754A)


(3) PNAシリーズ ネットワーク・アナライザ ベースPLTS (N19XXシリーズ)

評価項目

(不平衡&差動の)Sパラメータ、インピーダンス、Eyeパターン、RLCGパラメータ

特長

  • Sパラメータを高確度で実測できる

  • 高いダイナミックレンジ

  • 高分解能(50GHzのシステムであれば、15ps)

  • パルス・ジェネレータなしでEyeパターンが表示できる(シミュレーション)

  • Gating、De-embeddingに加え、TRL校正が可能(Fixtureの問題にフレキシブルに対応)

  • I-connect(ATEサービス様製品)に接続可能

  • ADS、HSPICEにデータをExport可能

PNAシリーズ ネットワーク・アナライザ ベースPLTS (N19XXシリーズ)

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5.関連製品

本文中で紹介させていただいた製品は以下より参照いただけます。

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