4. DPDを手軽に利用して、アンプを高効率化したい!

DPDをGUIで簡単に設定。試作前にシステム性能を把握できます。

 

デジタル・プリディストーション(DPD)による歪み補償は送信パワーアンプの低消費電力化のキーとなる技術の一つです。DPD実装前のアンプの特性を用いてプリディストータを生成し、システム性能の事前検証を可能にするSystemVueのDPD Model Builderについてご紹介いたします。

   
  (1) プリディストータがない状態で、DPDをかけたアンプの性能を検証
 

携帯基地局だけでなく、最近では端末機の送信アンプにもDPDによる歪み補償が検討されるようになってきています。
これまでDPDを使用していなかったシステムにDPDを実装しようとした場合、DPD無しで使っていたアンプにDPDをかけるとどのくらいの性能になるのか、プリディストータが実際にできるまで検証ができないとすると仕様決めもままなりません。
SystemVue DPD Model Builderを使用すると、プリディストータの無い状態のアンプの歪み特性を実際の変調信号を使って実測し、その結果を元にプリディストータを生成してDPD時のアンプの性能評価を容易に行うことができます。
これによって、プリディストータ作成前にDPDを含むシステムの仕様を決めることができたり、要求されるシステムの仕様に合致するために素のアンプに要求される性能を見積もることができるようになります。


 

 

  • 最新の4G通信システムに対応 -
    高速で実用的なデジタル・プリディストーションの実現
   
 

(2) アンプの実機がなくても、回路シミュレータ上のアンプを利用可能

 

プリディストータだけでなく、アンプ自体を新規に開発する場合(或いは開発を他社に依頼する場合)、システムの仕様検討時点でアンプの実機がまだない、という状況もあり得るでしょう。
そんなとき、アンプの試作機ができあがるまで待っていては開発の進行に遅れが出ますし、かと言ってアンプ+DPDの性能を適当に見積もって仕様を決めると実際の性能と大きく異なっているリスクが生じます。
SystemVueのDPD Model Builderは、実際のアンプがない場合、回路シミュレータ上のアンプの回路に信号波形を渡し、そのレスポンスを得ることでアンプを実測したのと同様にプリディストータの生成を行い、DPDをかけたアンプの性能を検証することが可能です。使用できる回路シミュレータにはAdvanced Design System(ADS)、Golden Gateがあり、これらのシミュレータと直接co-simulationする方法の他、シミュレータが生成するXパラメータをアンプの代替としたり、Golden Gateの生成するFast Circuit Envelope(FCE)モデルを使用することも可能です。
これによって、実際のアンプがない状態でも、回路シミュレータ上のアンプを用いてそのアンプとプリディストータを組み合わせた際のアンプの出力を事前検証することができます。

  

 

  • Wideband Digital Pre-Distortion with Keysight SystemVue and PXI Modular Instruments
   
  (3) SystemVue DPD Model Builderの機能
 

SystemVue DPD Model Builderによるアンプのモデル化・プリディストータの生成では、複数のアルゴリズムが使用できます。
演算量が少なく、DPDの実装が容易なLook-up TableによるDPDの他、メモリ効果を含んでモデル化を行うMemory Polynomial、Volterra Seriesといった方式が選択でき、また、それぞれの方式に対する次数の設定も可能です。
ユーザ定義のアルゴリズムがある場合、それを利用してSystemVueのDPD Model Builderのユーザ・インタフェース上で組込みのアルゴリズムの場合と同様に測定を実施することができます。
SystemVue DPD Model Builderのユーザ・インタフェース上のボタン操作で、各ステージでのアンプのAM-AMやAM-PM特性図の他、出力パワー、ACPRなどの特性が確認できます。
測定に使用する信号発生器やアナライザは、アプリケーションに応じてキーサイト社製品の中から幅広くお選びいただけます。

 
 
  • Digital Pre-distortion and Hardware Verification using SystemVue
   
             設計のワークフローを変える!SystemVueの活用方法
           1. Baseband と RFのインテグレーションで困っていませんか?
           2. 測定器のオプションにない信号を出したい/測定したい
           3. MIMOの測定は大変!シミュレーション活用で効率化!
  4. DPDを手軽に利用して、アンプを高効率化したい!
      
5. MATLABの資産を生かして、開発効率を高めたい