Keysight 差動プローブ事例紹介

 産業機器メーカー(設計・開発部門)
 差動インタフェースで予想外のトラブルが発生、
 コモンモード・ノイズを侮る事なかれ

電子機器に広く普及する差動インタフェース技術。現在では、かなり馴染み深い技術と言って過言ではないだろう。しかし、侮る事なかれ。高速な伝送路だけに、トラブルの原因となる危険性を秘めている。差動信号は差動プローブで評価すればすべてOKではないことをご存じだろうか?

 

【3】この問題を解決したソリューション  

産業機器メーカー(設計・開発部門)
差動インタフェースで予想外のトラブルが発生、
コモンモード・ノイズを侮る事なかれ


【1】問題と背景

【2】解決:トラブルの原因は、予想外のところに

【3】この問題を解決したソリューション


この問題を解決した差動プローブについて:

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   ・N2750A ・・・1.5GHz
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 テーマ : 差動アクティブ・プローブ
 製品 : Keysight N2750A/51A/52A InfiniiMode 差動アクティブ・プローブ
3つの信号モードを測定できる差動プローブ
ディファレンシャルとシングルエンド、コモンに対応

~差動インタフェースのトラブルシューティングに関する労力とコストを大幅に削減~
   
  概要
   USBやLVDS、PCI Express(R)、HDMI、シリアルATA、Thunderboltといった差動インタフェースの特性を評価する際には、差動アクティブ・プローブを使用するのが一般的です。計測器としてはデジタル・オシロスコープを使います。そして、差動インタフェースを構成するプラス信号(D+)ラインとマイナス信号(D−)ラインの両方にプローブを当てて測定するわけです。
 
 一般的な差動アクティブ・プローブで測定できるのは、以下に挙げる2つのモードです。1つは、ディファレンシャル(差動)・モードです。(D+)−(D−)を算出して、オシロスコープの画面に表示します。もう1つは、シングルエンド・モードです。プラス信号とグラウンド(GND)の差、すなわち(D+)−GNDと、マイナス信号とGNDの差である(D−)−GNDを求めて画面を表示します。

 通常、差動インタフェースの特性を評価するだけであれば、一般的な差動アクティブ・プローブで十分でしょう。しかし、測定の目的によっては不十分のケースがあります。例えば、差動インタフェースに載ったコモンモード・ノイズ成分を測定する場合です。前述のケースでは、((D+)+(D−))/2−GNDに相当するモードになります。

 コモンモード・ノイズの測定は、場合によっては極めて重要な作業になります。どんな場合なのか。例えば、差動インタフェースの周辺回路で、何らかの不具合が生じた場合です。この不具合の原因として、差動インタフェースにコモンモード・ノイズが載り、それが周辺回路に悪影響を及ぼしていることが考えられるからです。

 しかも、差動インタフェースが悪影響を及ぼす危険性は日増しに高まっていると言えます。理由は2つあります。1つは、差動インタフェースの伝送速度が高速化の一途をたどっていることです。すでに、ThunderboltやUSB3.1では10Gビット/秒に達しており、このほかの仕様や規格でも高速化が検討されています。2つめは、差動インタフェースの周囲に配置される信号ラインの低電圧化が進んでいることです。かつては5V系が中心でしたが、最近では3.3V系や2.5V系、1.8V系が使われています。電圧が低くなれば、その分だけノイズの影響を受けやすくなり、誤動作の危険性が高まるわけです。

 もちろん、差動インタフェースに載ったコモンモード・ノイズは、シングルエンド・プローブを2本用意すれば測定することは可能です。しかし、2本のシングルエンド・プローブのオシロスコープからプローブ端の電気長がまったく同じだとは限りません。電気長が違えば、それによるスキューを補償する作業が必要になります。さらに、複数のプローブを使えば、作業性が低下するという問題もあります。通常、コモンモード・ノイズを測定する際は、ディファレンシャル・モードも同時に見たいところです。従って、3本のプローブを同時に操作しなければなりません。これは非常に難しい作業になります。操作性が低くなるため、時間ばかり浪費してしまうことでしょう。

 こうした問題を解決すべく、キーサイト・テクノロジーが新たに製品化したのが差動アクティブ・プローブ「Keysight N2750A/51A/52A InfiniiMode」です(図7)。以下で、この新しい差動アクティブ・プローブの性能や特長を紹介します。


図7 3つもモードを測定できる差動アクティブ・プローブ

キーサイト・テクノロジーの「Keysight N2750A/51A/52A InfiniiMode」です。

   
主な特長
  トライ・モードを搭載

 新しい差動アクティブ・プローブでは、3つのモードを測定する機能を搭載しました。ディファレンシャル(差動)・モードと、シングルエンド・モード、コモンモードの3つです。プローブの先端部(ヘッド)に用意した3つの端子(接続部)をそれぞれ、プラス信号(D+)ライン、マイナス信号(D−)ライン、グラウンド(GND)に接続して使用します。このままの状態で3つのモードを測定することが可能です。再接続は不要です。このため、操作性は高く、作業時間を大幅に短縮できるでしょう。測定結果を図8に示します。


図8 測定例
ディファレンシャル・モードとシングルエンド・モード、コモンモードの3つを測定できます。



 信号ラインへの接続としては、3つの手法を用意しました。1つは、「Solder-in tip」と呼ぶ手法です(図9)。3本の短いケーブルが付いた専用アタッチメントを、プローブ・ヘッドに取り付けて使用します。3本ケーブルの先端を各信号ラインにはんだ付けして固定することで測定を実行します。

図9 使用例(Solder-in tip)


 2つめは、「Socketed tip」と呼ぶ手法です(図10)。接続端子を3本の短いケーブルの先端に取り付けた専用アタッチメントを、プローブ・ヘッドに装着して使用します。さらに、プリント基板上の各信号ラインには、接続端子の挿入部をあらかじめ搭載しておきます。この挿入部に接続端子を差し込むことで測定が可能になります。

図10 使用例(Sockeded tip)


 3つめは、「Browser tip」と呼ぶ手法です(図11)。これは、最も一般的な接続手法です。接続用の2本の金属端子を取り付けた専用アタッチメントをプローブ・ヘッドに取り付け、金属端子を測定した信号ラインに当てることで測定します。2本の金属端子間の間隔は0.5mm〜7.5mmの範囲で調整できます。プローブの保持のため一方の手が塞がってしまいますが、測定したい個所にプローブを移動させながら、順次測定できるというメリットがあります。

図11 使用例(Browser tip)


周波数帯域の違いで3機種を用意

 新しい差動アクティブ・プローブは、対応する−3dB周波数帯域の違いで3機種を用意しました。1.5GHzに対応した「N2750A」と、3.5GHzに対応した「N2751A」、7GHzに対応した「N2752A」の3機種です。

 3機種とも、使い勝手を高めるためにモード切り替えボタンをプローブ本体に搭載しました(図12)。これを使えば、プローブを握ったまま、デジタル・オシロスコープの機能を操作することが可能になります。対応する機能は、RUN/STOPや、オート・スケール、印刷(プリント)、保存(セーブ)などです。さらに、このモード切り替えボタンを使って、プローブ本体に取り付けたLEDライトを点灯させることも可能です。暗い場所での作業に効果を発揮します。


図12 プローブ本体にボタンを搭載
このボタンを使って、デジタル・オシロスコープの機能を操作可能です。
さらに、プローブ本体に取り付けたLEDライトを点灯させることもできます。


 入力インピーダンスは、ディファレンシャル・モード測定時に200kΩ、シングルエンド・モード測定時に100kΩ、コモンモード測定時に50kΩ。入力キャパシタンスは、Browser tipを使った場合に700pF。減衰比は2対1、もしくは10対1。入力のダイナミック・レンジは、減衰比が2対1のときに±1V(2Vpp)、減衰比が5対1のときに±5V(10Vpp)。入力のコモンモード電圧範囲は、DC〜100Hzの範囲において±15V、100Hz以上において±2.5Vです。

 価格は、1.5GHz対応品(N2750A)が約46万2000円です。従来、同じ測定を実行するには、差動アクティブ・プローブと2本のシングルエンド用アクティブ・プローブという合計で3本のプローブが必要でした。1.5GHz対応の差動アクティブ・プローブ(1130A)の価格は約60万円。2GHz対応のシングルエンド用アクティブ・プローブ(N2796A)は約24万4000円/本。従って、3本合計で約110万円のコストが必要だったわけです。これに比べると、今回の新しい製品であればコストを大幅に低く抑えられます。

※PCI-SIG®, PCIe® and the PCI Express® are US registered trademarks and/or service marks of PCI-SIG.
※記載の価格は、2013年11月現在、税抜の概算の希望小売価格です。
   
 

この問題を解決した差動プローブについて、より詳細な情報またはお問い合わせは下記をご覧ください。

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