DDR3メモリ 事例紹介

 海外の組み込み機器メーカー(設計部門)
 設計難易度が飛躍的に高まるDDR3メモリ
 ロジアナとシミュレータの活用で立ち向かう

 高速なメモリ・バスである「DDR3」。これを電子機器に採用すれば、システムの高性能化を実現できる。
 しかし、伝送速度が極めて高い上に、従来は使っていなかった新技術を適用している。
 このことがトラブルを生む危険性を秘めている。

【1】背景と問題  

事例紹介:
海外の組み込み機器メーカー(設計部門)
設計難易度が飛躍的に高まるDDR3メモリ
ロジアナとシミュレータの活用で立ち向かう


【1】問題と背景

【2】解決1:「そのシミュレーション、本当に正しいの」

【3】解決2:「オシロだけじゃダメ、ロジアナも活用しなきゃ」

【4】この問題を解決したソリューション


この問題を解決した回路/電磁界シミュレータADSについて:

「ADSを使ってみよう!」DDR解析体験セミナのご紹介

 体験セミナのお申込み

 製品ページを見る

 お見積りのご請求


この問題を解決したDDRアナライザについて:

 無償デモ、デモ機のお貸出し

 お見積もりのご請求

 製品ページを見る

 カタログを見る

 データ・シートを見る

 
   一般に、新しい技術を適用した電子部品は、市場投入当初の価格が非常に高い。このため、採用できる電子機器はかなり限られてしまう。しかし、出荷数量が少しずつ増えて、量産規模が拡大し、さらに出荷数量が増えるという道をたどることで、価格は次第に下がっていく。そして、最終的には、価格は十分に下がり、多くの電子機器に採用されることで広く普及していく。

 DDR3(Double Data Rate 3)に対応したSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)は現在、この道をたどっている最中にある。DDR3 SDRAMの最大の特徴は、データ転送速度が極めて高いことだ。例えば、最も性能が高い仕様である「DDR3-2666」では2666MHzに達する。しかも、データを複数のデータ・ラインを使ってパラレル(並列)伝送するため、帯域幅は21.333Gバイト/秒になる。

 こうした高い性能が評価され、前世代のDDR2 SDRAMを置き換えるかたちで、まずはサーバーなどで採用が始まった。その後、出荷数量が増えて、量産規模が拡大することで価格が低下。この結果、パソコンでの採用が本格化し、パソコンのメイン・メモリにおいて「主役の座」を手中に収めた。従って、現時点では価格はかなり低いレベルまで下がっている。価格が下がれば、新たな市場を獲得できる。最近では、産業機器や医療機器などの組み込み機器にも浸透しはじめている。

 DDR3 SDRAMが市場に登場したのは2007年ごろのことだ。高速な上に、パラレル伝送を採用しているため、サーバーやパソコンの設計者の頭を悩ませた。きれいな伝送波形を確保して、データを正確に送ることが困難だったからだ。当初は、トラブルが多発したようだ。しかし、プリント基板設計技術やシミュレーション技術、テスト/計測技術などを駆使することで、この難題をクリアした。現在でも決して簡単な設計案件ではないものの、サーバーやパソコンのエンジニアであれば設計ノウハウを蓄積しているため、比較的容易に対応できる案件になっている。

 DDR3 SDRAMが組み込み機器にも使われるようになったため、これを初めて手にするエンジニアが増えている。こうしたエンジニアにとっては、DDR3 SDRAMを採用した電子機器の設計はかなり難易度が高いと言えるだろう。もちろん、書籍や雑誌、ウエブなどでDDR3 SDRAMに関する設計情報がかなり提供されている。しかし、見るとやるとは大違いだ。実際のところ、DDR3 SDRAMを採用した電子機器の設計には、配慮すべき点が多々ある。それに気付けなければ、トラブルに巻き込まれてしまう危険性が高い。

◇ ◇ ◇

「そろそろDDR3に変更しようか」

 「DDR3 SDRAMの価格がだいぶ下がってきたなぁ。そろそろ、うちも新機種からDDR3に替えようか」。

 ここは、海外の組み込み機器メーカーであるM社の会議室だ。新機種開発に関する会議の冒頭、プロジェクト・リーダーのS氏がメイン・メモリをDDR3 SDRAMに変更する提案をおこなった。「意見が違う人はいるかなぁ」。そう言って、会議室全体を見渡す。異論は一切出なかった。同席したエンジニアの誰もが、DDR3の採用を望んでいたからだ。 

 M社の現行機種ではメイン・メモリにDDR2 SDRAMを採用していた。これをDDR3に変更すれば、メモリの帯域幅を大幅に広げられる。さらにデジタル・チップに、処理性能が大幅に引き上げられた新しいFPGAが使えるようになる点も大きい。このFPGAは、DDR3にしか対応していない。しかも、DDR3 SDRAMの価格は以前に比べればだいぶ下がっている。「機は熟した」。全会一致で、DDR2からDDR3への変更が決定された。

 早速、新機種開発を担当する設計チームが結成された。そこに、K氏とT氏の名前があった。二人は、同じ年に入社した同期のエンジニアである。K氏の専門はプリント基板設計。T氏の専門はシステム開発。いわゆる「ハード」と呼ばれる仕事だ。二人は専門分野こそ違うが、お互いをライバル視していた。「ここで後れてなるものか」。いつもよりも高いモチベーションを保ちつつ、新機種の設計に着手した。
   
  トップへもどる
   
 
 NEXT >>解決1:「そのシミュレーション、本当に正しいの」 
 
   
   
 
  目次
 

事例紹介:
海外の組み込み機器メーカー(設計部門)
設計難易度が飛躍的に高まるDDR3メモリ
ロジアナとシミュレータの活用で立ち向かう

【1】問題と背景

【2】解決1:「そのシミュレーション、本当に正しいの」

【3】解決2:「オシロだけじゃダメ、ロジアナも活用しなきゃ」

【4】この問題を解決したソリューション

この問題を解決した回路/電磁界シミュレータADSについて:

「ADSを使ってみよう!」DDR解析体験セミナのご紹介

 体験セミナのお申込み

 製品ページを見る

 お見積りのご請求

この問題を解決したDDRアナライザについて:
 無償デモ、デモ機のお貸出し

 お見積もりのご請求

 製品ページを見る

 カタログを見る

 データ・シートを見る